【第9回】情報漏えいはなぜ起きる?~学校現場のリアルなリスク~

「情報漏えい」と聞くと、高度なハッカーが学校のシステムに侵入するイメージを持つかもしれません。しかし実際は、日常の何気ない行動や「まさかこれが」という出来事が原因になるケースが大半です。
「うちの学校は狙われるほど有名じゃないから大丈夫」
「ウイルス対策ソフトを入れているから問題ない」
「先生が個人情報を漏らすわけがない」
情報漏えいの原因の多くは「悪意ある攻撃」よりも「うっかりミス」や「仕組みの不備」です。実際に学校現場で起きている事例から、自分ごととして考えましょう。
学校で実際に起きている漏えいの原因 TOP5
文部科学省や教育委員会への報告事例をもとに、学校現場で多い情報漏えいの原因を整理します。

漏えいが起きたらどうなるか
情報漏えいを「万が一の話」と思っている方に知っておいてほしいのが、漏えい後の現実的な影響です。

「仕組みで防ぐ」5つの対策
個人の注意だけに頼るセキュリティは限界があります。「先生が注意する」ではなく「仕組みで防ぐ」体制を整えることが根本的な解決策です。
端末にデータを残さない
クラウドでデータ管理し、端末ローカルへの保存を制限します。なお、クラウド同期中にランサムウェアが感染・伝播するケースもあるため、クラウドサービスのバージョン管理機能や定期バックアップの取得が重要です(第8回のMDMと組み合わせることが鍵)。
全アクセスにMFAを義務付ける
多要素認証の全員適用で、パスワード盗用による不正アクセスを大幅に防ぎます(第7回参照)。
MDMで全端末を管理下に置く
MDM(端末管理)で管理外端末をなくし、紛失時の即座のリモート消去を可能にします(第8回参照)。
メール・クラウドの誤送信対策
「送信前の確認ダイアログ」「外部へのメール送信を一時保留する機能」など、ツール側の設定で誤操作を防ぎます。
定期的なインシデント訓練・研修
不審メールを受け取ったときの対応、端末を紛失したときの連絡フロー——「その時どうするか」を事前に全職員で確認しておくことで、被害を最小化できます。
まとめ
セキュリティは「個人の注意」から「仕組みによる防止」へ
先生は毎日膨大な業務をこなしながら、子どもたちと向き合っています。「情報漏えいに気をつけてください」という呼びかけだけでは不十分です。注意しなくても漏えいしにくい仕組みを整えることが、学校のDXと情報セキュリティを両立させる唯一の方法です。
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